2023年05月30日 韓国囲碁事情

英才入段制度は、囲碁の英才たちを制度圏内で教育しながら成長させ、競争力を育てるために2012年に作られた。入段平均年齢がますます高くなり、もう少し早く力量を発揮できる英才たちの誕生のために設けられた制度である。

英才入段制度の施行後、初大会で申真諝(シンジンソㆍ23)、申旻埈(シンミンジュンㆍ24)が初の英才入段の資格を得た。二人の少年は現在、韓国を越えて世界を号令する一流棋士に成長した。

毎年二人ずつ選抜していた英才入段大会は2014年に初めて地域英才入段大会を、2019年には研究生(日本棋院の院生)内の英才入段大会を新設し、現在は毎年五人(英才2、地域英才2、研究生英才1)の英才を選抜している。

申真諝、申旻埈から始まった英才入段者は49人に増えた。(以下5月24日現在の記録)

英才入段者の年齢と平均記録

英才入段大会の出場資格は大会ごとに少しずつ異なるが、参加年齢を15歳以下に制限したのは、すべての英才入段大会の共通事項である。

英才入段者の入段当時の平均年齢は14歳4ヵ月だ。英才入段制度の施行後に入段した一般入段者の平均年齢は19歳6ヵ月で、英才入段に失敗すれば平均的に、5年後に入段できるという話である。

英才入段者の中で最年少で入段したプロ棋士は申真諝だ。2003年3月17日生まれの申真諝は12歳4ヵ月だった2012年7月17日、プロの関門を通過した。

英才入段大会出身の中で申真諝九段が704勝1分け197敗(勝率78.1%)で最も多くの勝利を収めたと同時に、最も高い勝率を見せている。続いて申旻埈九段が548勝311敗(63.8%)を記録している。

第1期英才たち、世界的な棋士に成長

一般入段者に比べて平均5年以上早く入段した英才たちは、制度圏内でどれだけ成長し、どのような活躍を見せたのだろうか。

英才入段制度の最も成功したケースがまさに申真諝ㆍ申旻埈九段だ。初の英才入段の恩恵を受けた二人は現在、国内ランキング1位と4位に上がっている。

41ヵ月連続ランキング1位を守っている申真諝は入段11年間で30個の優勝カップを総なめした。その30個のトロフィーを獲得する間、申真諝は韓国囲碁史に残る珍記録も作り出した。

申真諝は2020年に年間勝率88.37%を記録し、歴代年間勝率1位となった。この記録は1988年、李昌鎬九段が立てた88.24%を0.13%差で上回り、32年ぶりに年間勝率最高記録を更新した。今年51勝5敗、勝率91.07%を記録している申真諝が年末まで9割の勝率を守り、囲碁史上初めて夢の9割の勝率を記録できるかどうかが注目される。

またGSカルテックス杯で2018年23期から2022年27期までなんと5連覇を達成し、選手権戦最多連覇記録も立てた。しかし、第28期大会では16强トーナメントで敗れ、連覇を続けることができなくなった。

年間最多賞金を獲得したプロ棋士も申真諝だ。2022年に14億4495万ウォンを稼いだ申真諝は、2014年の李セドル九段の14億1000万ウォンをはるかに上回った。現在、3億6500万ウォンの収入を得ている申真諝は、今年の爛柯杯決勝(優勝賞金3億4500万ウォン)と應氏杯決勝(5億3600万ウォン)に上がっており、多くの大会が下半期に決勝が行われるだけに、従来本人が持っていた最高賞金を再び上回るものと期待される。

申真諝とともに入段した申旻埈の活躍も目覚ましい。

通算7回の優勝を果たした申旻埈は、申真諝の優勝回数に比べれば物足りないようだが、中身はしっかりしていた。

2021年2月開かれた第25回LG杯で中国の柯潔九段を破ってメジャー世界大会初優勝カップを抱いた。これまで世界大会決勝の番棋勝負で一度も優勝カップを逃さず、韓国プロ棋士たちの天敵だった柯潔九段を破って優勝する気炎を吐いた。

初の総合棋戦優勝カップをもたらした第37期KBS囲碁王戦では朴廷桓(パクジョンファン)九段を2-0で下し、2022年には第45期名人戦で申真諝九段を2-0で破り名人タイトルを獲得した。当時ランキング1位だった二人を相手に完封勝を収めた貴重な優勝だった。

申真諝ㆍ申旻埈は今年9月に開かれる杭州アジア大会に同伴出場する。見事に成長した二人の英才の金色の挑戦を期待してみる。

未来が期待される英才たち

申真諝ㆍ申旻埈の成功で英才入段者の期待はさらに高まったが、二人ほどの活躍を見せた棋士はまだいない。だからといって失望する必要はない。韓国囲碁の未来を担うもう一人の英才たちが少しずつ頭角を現し始めたからだ。

現在、ランキング13位に位置している偰玹準(ソルヒョンジュン)八段は、第2回英才入段大会の出身である。昨年2月、10位までランキングを引き上げた偰玹準は、着実に20位圏を守り、韓国囲碁の腰の役割を果たしている。国内新鋭戦で優勝した偰玹準は2021年三星火災杯、2022年LG杯を通じてメジャー世界大会本選舞台を踏んだ。

まだ18歳という若さで目立つ成長ぶりを見せている韓友賑(ハンウジン)七段も未来が期待される英才の一人だ。2019年、研究生英才入段大会を通過した韓友賑は入段後3年間、これといった成績を出せなかった。その韓友賑が昨年から変わった姿で自分の才能を証明し始めた。新鋭大会優勝2回と準優勝1回で上昇傾向にあり、2022三星火災杯本選に進出して世界舞台にも名を馳せた。このような活躍のおかげで、2022囲碁大賞では男子新鋭棋士賞を受賞した。

2022-2023KB国民銀行囲碁リーグで初シーズンを過ごしている韓友賑と共に新人王争いに乗り出した權孝珍(クォンヒョジン)六段は2016年地域英才入段大会出身で、比較的早い12歳7ヵ月でプロに入りした。最初255位でスタートしたランキングは、現在57位を記録中だ。2022三星火災杯本選にも上がった權孝珍は入段6年7ヵ月後の4月27日、8期未来の星で優勝し、飛翔し始めた。

英才入段者の拡大にフォーカスを合わせた変更された入段制度

今年2月、韓国棋院は入段制度変更案を発表した。

発表された内容を見ると、年間選抜する人数は17人で同じだが、詳細には変化を与えた。

最も目立つ変化は年齢別選抜人員を変更したという点だ。既存の英才(15歳以下)5人、高等(18歳以下)4人、一般(全年齢)8人から初等英才(12歳以下)2人、中等(15歳以下)4人、高等5人、一般6人に変更した。幼い英才たちの入段数を増やし、すべての年齢が志願可能な一般入段数を減らした。成長の可能性を見て、1歳でも幼い時に入段させて国際競争力を高めようというのが目標である。11年間、英才入段制度を運営しながら得た数多くの試行錯誤を通じて得た結果だ。変更された入段制度は猶予期間を経て、2025年から施行される予定である。

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