申真諝LG杯優勝記念NFT、361個限定発行
申真諝(シン ジンソ・22)九段が、韓国棋院所属の棋士としては初めて、NFT(代替不可トークン)を発行する。
NFT発行数量は、縦横19列碁盤の上に存在する交差点数と同じ361個である。販売が完了すれば、これ以上の発行はない予定だ。
取引は世界最大のNFT取引サイト「オープンシー(Open-Sea)」を通じて、5月25日から販売を開始する。5月25日は27回LG杯本選の組み合わせ抽選会が開かれる日でもある。
発行されるNFTの公式名称は「第26回LG杯朝鮮日報棋王戦優勝者申真諝記念棋譜」、「The26thLGCupWorldBadukChampionshipWinner:ShinJinSeo」(英文名)。
申真諝九段は今年2月に開かれたLG杯決勝3番勝負で中国の楊鼎新(よう ていしん・24)九段を2-0で破って、2020年24回LG杯優勝以後2年ぶりに優勝カップを奪還した。
特に決勝1局では奇跡のような逆転勝ちを収め、優勝の礎を築いたことがある。人工知能(AI)勝負予測で期待勝率が1%まで落ちた絶体絶命の危機状況で逆転を起こし信じられない一方のドラマを見せた決勝1局の棋譜が今回発行されるNFTで製作され、一つの芸術に昇華された。
申真諝九段は「最も熱心に準備して対局したLG杯決勝1局がNFTで発行され光栄である」とし、「NFT発行をきっかけに少しでも囲碁を知らせることができればうれしい」という感想を明らかにした。
NFTとは希少性を持つデジタル資産を代表するトークンである。従来の仮想資産とは異なり、デジタル資産に別途固有の認識値を付与するため、特定デジタルファイルに対する所有権偽造·変造が不可能だ。
「デジタル本物証明書」と呼ばれ、最近は芸術界とゲーム界など多様な分野で活発に発行され、呼応を得ている。
囲碁界では昨年引退したイ・セドル九段がアルファ碁と行った5番勝負の中で唯一勝った4局をNFTで発行したことがある。今年5月8日には中国の聶衛平(じょう えいへい)九段が日中スーパー対抗戦で連勝をおさめた棋譜を中心にデジタル所蔵品を作った。