中国囲碁協会はどう変わったか(後)
前回で中国囲碁協会が半世紀以上にわたって行政機関的な存在として中国囲碁の世界を束ねてきた歴史に幕を閉じ、一民間スポーツ団体として再出発したと説明しましたが、なぜ長い間民間団体ではなく、行政機関だったのか、そこも気になるところです。どうも初代の名誉会長を務めていた陳毅氏の影響力が大きく関係していたようです。
陳毅氏は中国のたった10人の元帥のうちの1人てあり、こよなく囲碁をを愛していた革命家の1人てもあります。協会が将来活動しやすいように、民間団体よりも有利な行政機関的な位置づけをしたようです。
陳毅氏は1962年から1971年まで10年間名誉会長を勤めました。
ちなみに2017年末に選出された新しい会長の林建超氏は現役軍人です。 プロの棋士ではなく、現役軍人が会長になったことについて中国のインターネットでは否定的な意見も散見しますが、氏はAI囲碁に詳しいという話もありますので、そっちの方に期待したいんです。
新浪体育(2017年12月29日)より要約転載
要約と翻訳 yoyo外語学院 高柳賢也
柯潔棋士: AI は よくわからない
前の記事でも伝えたが、柯潔棋士が約900名の優秀なスポーツ選手とともに、特別枠で大学への入学が認められ、この秋から北京の名門大学・清華大学で勉強することになった。
入学決定にあたって大学でAIについて研究するつもりはないか、と質問を受け、次のように答えたと伝えられている。
AIのことはよくわからない。もっともっと知りたい気持ちはあるが、現状平均2日に1回大きな試合に出るほど日々のスケジュールがハードで、AIについてしっかりと詳しく研究するのは物理的に困難なわけだ。学生生活には憧れており、入学を楽しみにしている。
また、柯潔棋士の父親の話として伝えられているところによると、柯潔棋士は清華大学の商学部へ行くのではないかという。どうも柯潔棋士は清華大学で経済学などを勉強することになるらしい。
北京青年報電子版(2019年5月31日)より要約転載
翻訳と要約:yoyo外語学院 高柳賢也