2020年11月20日 韓国囲碁事情

韓国と中国ランキング1位間の決勝対決で、関心を集めた三星(サムスン)火災杯がマウスのクリックミスハプニングにまみれた。

韓国ランキング1位の申真諝(しん・じんそ)九段が、三星火災杯決勝で致命的なマウスのミス余波を乗り越えられず、準優勝にとどまった。

11月2日と3日、ソウルの韓国棋院と中国北京の中国棋院で、オンラインで開かれた2020三星火災杯ワールド囲碁マスターズ決勝3番勝負で、申真諝九段が中国ランキング1位の柯潔(かけつ)九段に0-2で敗れた。

申九段は、2日に開かれた第1局で序盤にマウスのクリックミスで、十目以上損した。その後も打ち続けたが、この手が致命傷となり、結局120手までで投了した。

決勝1局直前まで13連勝を挙げるなど、鋭い勢いを見せていた申九段は、対局序盤に誰も予想できなかったミスで周辺を唖然とさせた。

黒を取った申九段は序盤、布石から20手まで柯九段と張り切った。しかし、申九段が黒21数目をあっけなく下辺「第一線」に打ってしまった。囲碁では特別な場合でなければ効率性の落ちる「第一線」に置く場合がほとんどない。慌てた申九段は、急いで大会関係者を探したが自分の「クリックミス」を認めた。

対局後の現場確認により明らかになったところによると、「マウスのラインがノートパソコンのタッチパッドに触れて着点になった」という。

決勝第1局であっけなく敗れた申九段は、翌日に続く第2局でも半目逆転負けし、大会初優勝に失敗した。反面柯九段は三星火災杯で幸運の4度目の優勝カップを持ち上げた。

1996年創設以来25回目のシーズンを終えた2020三星火災杯の賞金は優勝3億ウォン、準優勝1億ウォン。これまで韓国12回、中国11回、日本が2回ずつ優勝である。

1線(黑21)

三星火災杯決勝1局オンライン対局場面。黒21手がマウスのクリックミスで下辺第一線に着点された。申真諝九段は致命的なミスを克服できず、結局三星火災杯準優勝にとどまってしまった。

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