列車の中で偶然出会った囲碁ファンとの対局
囲碁は通常場所的に、又時間的にも落ち着いた環境の中でやる競技の一つです。が、あえてこれと対照的に違った環境、例えば旅の道中の乗物の中で囲碁を楽しむ人もいます
シルクロード で知られている中国西域の街、 蘭州市(甘粛省)在住の中士さんがその一人です。
中国の国鉄に務める中さんは、仕事がら平均毎月2回ほど鉄道関係者として広大な中国大地を回ります。電車に乗ると一刻も早く対戦の相手が見つかるようにいろいろな工夫もしています。例えば囲碁グッズの入れ物をひときわ目立つようにしたり、電車に乗ったらすぐに携帯用の碁盤を広げたりして、対戦の相手を募集しているよ、というサインを送ったりします。
こうして列車の中で偶然出会った囲碁ファンとの対局は彼の囲碁人生のいい思い出になっています。
中国 隔週刊誌「囲碁天地」より転載、抜粋及び翻訳 高柳賢也氏